2026年注目:半導体設備サイクルの先読みと装置株・ETF投資戦略

要点(結論ファースト)

ポイントは三つです。
一つ目はSEMIや業界団体の設備売上・billingsデータを先行指標として重視することです。
二つ目はASMLのEUV需要の動向と供給制約を注視することです。
三つ目はETF(SMH/SOXX/XSD)でコアを取り、個別装置株(AMAT, LRCX, KLAC, TER, ASML)をサテライトで持つポートフォリオが有効な戦略です。

なぜ今が設備サイクルの“転換点”を狙うべきか

半導体の需要回復やAI/HPC向けのロジック・メモリ増産は装置需要を押し上げる。
SEMIは2025年の設備売上が高水準になると予測し、テスト・アセンブリ/パッケージングの需要も回復基調を示している。

一方でASMLや主要装置メーカーのガイダンスには慎重な見通しも混在しており、2026年の投資実行は地政学や輸出規制、ファブの最終意思決定に左右される。

先行指標とチェックすべきデータ

設備サイクルを先読みするために実務で必ずチェックする指標は以下です。

  • SEMIのグローバル機器billingsと売上予測(quarterly billings)。
  • 各装置メーカーの受注(bookings)と受注残(backlog)。
  • book-to-bill比率(1を超えると発注が供給を上回るサイン)。
  • ASMLのEUV出荷・予約状況とEUV用レジスト/マスクの供給動向。
  • バックエンド(assembly & packaging)とテスト装置の受注回復。

ETFと個別株の役割分担(実務的な使い分け)

ETFはセクターコアの役割を果たし、個別株はファブ投資の変動に対する機会取りに向く。

用途ETF(例)個別株(例)
コア(分散)SMH, SOXX
サテライト(アウトパフォーマンス狙い)ASML, Applied Materials (AMAT), Lam Research (LRCX), KLA, Teradyne (TER)
短期トリガー検出装置メーカーの受注発表・book-to-bill速報をウォッチ

注目銘柄解説(実務ポイント)

ASML(ASML)

EUV露光装置で事実上の寡占ポジションを持つ。
EUVの需要は先端ロジックと高階層メモリ(HPC/AI向け)で強く、供給制約と納期が収益や株価に大きく影響するため事実上のリーディング指標になる。

Applied Materials(AMAT)

成膜、エッチング、CMPなどプロセス装置に広く展開する。
先端ノードに加え、パッケージング向け装置の拡大も事業拡大の鍵となる。

Lam Research(LRCX)

エッチング・成膜で高いシェアを持ち、先端ロジック需要の増加で受注が伸びやすい。
ファブの微細化ロードマップが加速すると恩恵が大きい。

KLA(KLAC)

検査・計測装置の王者で、歩留まり改善投資が進む周期では売上が強化される。
テストや検査の重要性は微細化で上がるため長期的な需要は堅い。

Teradyne(TER)

テスト装置とファクトリーの自動化機器で成長。
特にバックエンドのテスト需要が増える局面はPER改善の好材料になる。

ニッチキーワードで見る深掘り項目(実務で差が出る観点)

以下のニッチだが重要な観点は、表面的な指標だけでは見落とされがちな判断材料です。

  • book-to-billのトレンド(3ヶ月移動平均)で設備発注の勢いを判断すること。
  • EUVのマスク/レジスト供給、pellicleの歩留まり問題が引き起こす納期の遅れ。
  • 先端パッケージング(Fan-out、2.5D/3D stacking)向けの装置需要とサプライチェーン変化。
  • 装置メーカーのbookingsに対する出荷(billings)のラグと受注残の解消スピード。
  • テスト装置の需要回復(automatic test equipment, ATE)とメモリのテスト増加。

実務的な投資タイミングルール

装置サイクルの先読みはルール化することで感情的な誤判断を避けられる。
実務で使える簡易ルールを示します。

  1. SEMIのbillingsが3四半期連続で増加したらコアETFを段階的に積み増す。
  2. 主要装置メーカーのbook-to-billが1.0を超え、受注残が拡大する局面で個別装置株のサテライトを買う。:contentReference[oaicite:20]{index=20}
  3. ASMLのEUV受注・出荷指標にポジティブサプライズが出たら露光装置関連を上昇に乗せる。
  4. 逆にbook-to-billが低下、またはASMLが2026の成長見通しを下方修正した場合はポジションを縮小する。

リスク管理(サプライチェーン/地政学/サイクル)

主なリスクは三つに分かれる。
サプライチェーン(光学素子や高精度部品の供給)、地政学(輸出管理や制裁)、そして設備サイクルの早すぎる読み違いである。

ヘッジ案としては次の方法を推奨する。
ETFでコアを取ること、個別株は上限ウェイトを設けて集中リスクを避けること、そして受注系の指標で速やかに調整する機械的なルールを持つこと。

実務スコアリングテンプレ(案件/銘柄評価)

下は投資判断を定量化するための簡易テンプレです。
0〜5点で評価し、重み付け合計で優先度を決めます。

評価項目重み判定材料
受注動向(bookings/book-to-bill)30%直近四半期のbook-to-bill、受注残の伸び
技術優位性(EUV/先端プロセス)25%製品ポートフォリオ、特許、顧客実績
財務健全性20%フリーCF、バランスシートの余裕
サプライチェーンリスク15%主要部品の集中度、代替供給
地政学リスク10%輸出管理や規制への感応度

実務ポートフォリオ例(保守・標準・攻め)

戦略別のサンプル配分を示す。
投資は必ず個別のリスク許容度に合わせて再配分すること。

戦略ETFコア(SMH/SOXX)個別装置株キャッシュ/ヘッジ
保守70%20%(AMAT,LRCX一部)10%
標準50%40%(ASML,AMAT,LRCX,KLAC,TER)10%
攻め30%60%(個別集中、受注トリガーで増減)10%

実務で今すぐやるべき3つのタスク

  1. SEMIのbillingsレポートと各社のbookings速報をウィークリーでチェックするダッシュボードを作る。
  2. ASMLのEUV関連発表(出荷数・予約・ガイダンス)を定期的に監視する。
  3. ETFの上位組入れ銘柄(SMHのTop10等)と個別装置株の受注発表をマッピングしてトリガーを設定する。

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まとめ:実務的な勝ち筋

半導体設備のサイクルを先読みするには、SEMIのbillings、各社のbookings/book-to-bill、ASMLのEUV動向、そしてバックエンドのパッケージングやテストの回復を同時に観測することが必須です。

投資戦略としてはETFでコアを固め、受注指標が揃った時点で個別装置株に段階的に資金を振るのが実務的です。
本稿のチェックリストとスコアリングテンプレを使って銘柄を定量評価し、機械的なトリガーでリバランスすることを推奨します。

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